走るまで 4.ペダルまわり オーバーホール


次はペダルの回転が激重なのをなんとかする。
とりあえずギアやらなんやらを外すため、ペダルを外す。
コッタピンなるものをナットをまわしてぶったたいて抜くとのことだが、抜けない。


コッタピンを採寸、100均でC型クランプを買ってくる。



ナットソケットをかましてクランプで締め付けて抜く作戦。
でも抜けない。
クランプの回し棒がぐにゃぐにゃになってくる。


万力でクランプを回す。
ソケットがペダルに当たる面がめりめりしてくる。ヤバい。


バキッという音とともに、固着が取れた。
抜けた。ビビった。


プーリー。ペダルの根っこのでかい円盤。
外周にエンジンからのベルトがかかって動力がここにくる。
内側のギアに後輪とつなぐチェーンがかかる。


自転車モードの時はこのギアがプーリーとは別に回転するのだが回りが非常に鈍い。
これのせいでペダルが重いわけだ。

ていうかギアとか言わずにスプロケットと呼ぶのね。
パーツリストにもそう書いてあった。スプロケット。覚えよう。


片方のペダルを外せれば反対側も引っこ抜ける。
外したもの一覧。


ペダル基部あたりが非常にどぎたなかったのでちょっと拭いてみた。
汚れを浮かせるのに塗装にはよくない556を吹いたが、そんなの気にしてられないきたなさだった。


ペダルが生えてるでっかいプーリーの裏側。
ねじを外すと金具が取れて、スプロケットも取れる。
このスプロケットは自転車モードの時プーリーとは独立して回るのだが、これが固いので自転車モードのペダルが重い。


ベアリングが入ってるのかと思いきや、グリスが溜まる穴だった。
そして樹脂製の心棒に直接スプロケットが刺さってるだけの構造。そりゃ重いわ!


どぎたないので洗面所でお湯を出して中性洗剤でじゃぶじゃぶ洗う。


きれいになったようで実はまだ汚い。
爪楊枝でこそげると固いグリスがにゅるにゅる取れる。


先日ぽろりと落ちてきた謎の樹脂部品。
ペダルをまわした時落ちてきた。どうやらスプロケットにはめるものらしい。
チェーンの音とか振動とかを和らげるそうなので、なんとかしたい。


謎部品採寸。
厚さ1.2mm,幅6.5mmのバンド状のリング。内径はギアに合わせるとして33mm。


ホームセンターでイスキャップを買ってきた。
強力タイプ30~40mm用。
樹脂部品に塗るためのシリコングリスも購入。
普通のグリスだと樹脂に攻撃性がある模様。


100均でペーパータオルと黒のタッチアップペイントも購入。


イスキャップを切る。


謎部品複製品完成。
いい感じにはまる。材質的には疑問も残るがまあいいや。


ペダルを洗っていると右ペダルのキャップがないことに気付いた。
落としたのかと焦ったが写真を見返すと最初からなかった。


ペダルのこすり傷をやすって磨いて消す。


コッタピンを抜くために苦闘した際に禿げた塗装をタッチアップ。


プーリーは中性洗剤お湯割りに漬けておいたらまあまあきれいになった。
いい手触り。


自転車/バイクモードの切り替えスイッチ。
どっち側がどのモードなのかよくわかってなかったのでおさらいする。
内側が自転車モード、外側がバイクモード。


内側=自転車モードではツメが沈み込む。
外側=バイクモードではツメが立つ。


仕組み:
内側にするとツメが沈み込む。
そうするとスプロケットがツメに引っかからず自由に回転できる。重いけど。
このスプロケットは後輪とチェーンでつながっている。
すなわち、エンジンとつながっているプーリーが回ってなくても後輪を回せる。
これが自転車モード。


外側にするとツメがバネの力で立ち上がろうとする。
スプロケットについてる切り欠きがツメの位置にくるとバチンとロックしてスプロケットとプーリーが一体に回るようになる。
すなわちプーリーが回ると後輪も回る。
これがバイクモード。


スイッチはかなり固い。
スイッチのでっぱりに親指をかけて押すのがコツ。


100均の注射器型スポイト小の注射針を止めるねじ部分を切る。


グリースを後ろから注入。
前から吸っても入らなかった。


プーリーのグリースポイントを外した穴にグリース注入。
こんなところににょろにょろ出てくる。
ここは自転車モードとは無関係。ここをグリスアップしても自転車モードは軽くならない。
金属部分なので二硫化モリブデングリスにした。適切なのかはいまだ不明。


自転車モードを軽くするにはここに潤滑が必要。
樹脂部品なのでシリコングリスにした。


色んな部品を磨いて作業完了。
グリスのお陰で自転車モードでもまあまあ回るようになった。
でもこれはそもそも構造的に重いなあ。
ずっとブレーキかけながら自転車乗ってるようなものだ。


ペダル軸(クランクアクスルというらしい)にグリスを薄く塗って、ワッシャをはめて挿入。
右側に小さいワッシャ、左内側に大きいの、外側に小さいの。


先に左右のチェーンをペダルにくぐらせておかないとどうにもならないことがわかった。
やり直し。


無事ペダルが付いた。
自転車モードで走ってみたら多少重いが以前に比べて格段に軽い。
普通に乗れる。やったぜ。
バイクをペダルで漕いでること自体現代日本では普通じゃないが。

コメント