スピードメーターケーブル修復

※あらかじめ書いておくけど失敗談です。ケーブルの修復自体は成功してます。

スピードメーターが動かなくなった。前兆はなし。ガソリン給油直後、100m走ったところで動かなくなった。


ケーブルをチェック。車輪側は異常なし。メーター側直近で切れていた。
車輪側のアウターが剥けてたのでてっきりこっちが切れたものとばかり思っていたのにな。



ケーブルを除去。梅雨時だし接続部をふさいでおく。


アウターケーブルの長さは約70cm。
ワイヤーの径は標準的な3mm。

ワイヤーの両端が四角く成型されている。
車種によっては片側が接続金具になってたりするようだがヴォーグは両端四角ワイヤー。

接続部のネジの径は車輪側とメーター側で微妙に異なる。
車輪側はたぶん10mm、メーター側はたぶん11mm。


端っこの方で切れているのでちょっと短く作り直せば再利用可能ではないかと考えた。
修復を試みる。


切れた部分の長さは約32mm。
この分短くなったケーブルに再生する。


車輪側のアウターケーブルの被覆が破れていたのでそちら側を短く詰めることにする。

アウターの端っこの金具をねじってひっこぬく。
被覆の樹脂が金具に残ったがラジオペンチで除去できる。


短縮する分の長さのアウターケーブルをのこぎりで切断。
バリをやすりできれいにする。

断面がつぶれないように、ニッパーなどで切ることは考えない。


アウター端の金具はかしめられて狭まっているので、ドライバービットをクランプでねじ込んで広げた。

やりすぎると割れてくるので注意。


ねじ込んだドライバービットは手では抜けない。電動ドライバのチャックで金具を挟んでレンチで回して無理矢理抜く。

アウターケーブルに金具を装着。


軽く潰してかしめておく。


短縮版アウターケーブル完成。


ワイヤーの端を四角く成型する。
ちぎれて短くなってるワイヤーをパーツクリーナーで脱脂。


四角い部分の長さは12mm、幅は3mm弱。


ワイヤー位置を固定するための金具を移植のために取り外す。
ペンチなどで掴んでねじるとワイヤーがほどけてくる。


多重構造になっているワイヤーを外側からほどいて線材を除去してゆくと最後に細いワイヤーが残る。
ここまでくると引っこ抜ける。


内側を少し広げてワイヤーをねじ込んだ。


ワイヤー先端部をハンダで固める。
電子回路用ハンダとフラックスを使ってみる。

ちなみに溶接としてのハンダ付けの耐久性は信用していない。
隙間を埋めて補強するくらいなら役に立つかな。


ハンダののりがすこぶる悪い。
熱々に熱したらなんとかのった。

板金向けステンレス用ハンダを使った方がいいと思う。


やすりで整形しつつ再ハンダ。

四角く整形してみたもののハンダののりが悪いためまとまりが悪い。
気休めにエポキシ接着剤で固めてみる。

やすりで整えて整形完成。

ワイヤーにシリコングリスを塗り付けた。
シリコンでなくてもいいとは思う。

スピードメーターケーブルリビルド完成。


短い。届かない。ダメだ。

泥除けについてるケーブルガイドを通さない短縮経路でも届かない。
たかが3.2cmの短縮がここまで致命的だとは。
ケーブル舐めてたわ。

製作編へ続く。

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