クラッチ メンテナンス

先日、暗峠にプジョー ヴォーグで挑んだ
車が通れる道としては日本一の斜度らしい。


乗車したまま登ることはかなわず、エンジンをふかして駆動力を得つつ押して上がり切った。

その後、京都市内で楽しい思いをして夜、帰路についたのだが、なんかおかしい。
発車時にクラッチが滑っているようだ。
走り始めに「コオォォ…」とこもった金属的摩擦音がする。

無理をさせ過ぎたようだ。
とりあえずどうなっているかクラッチを分解してみることにした。

ネットにある情報はなぜかバリエーターなしのモデルのものばかりで、手探りで施工することになった。

車体左側、樹脂製のプーリーカバーを外す。

ベルトのかかったプーリーの中心、21mmのプーリーナットを外せばクラッチが分解できるはずだが、レンチをかけてもぐるんぐるん回ってしまってネジが回せない。

プーリーホルダーなる専用工具で固定してナットを回すのが正道らしいのだが結構なお値段なので、100均でゴムレンチを買ってきた。

ゴムレンチで固定してナットにソケットレンチをかけゴムハンマーでぶっ叩くと、ナットが回った。

ベルトを外すとクラッチ部がずぼっと抜ける。
とともに、鋼球が落ちてきたので慌ててすくう。

球の数は4つだった。個体によって数はまちまちらしい。
この球はベアリング用途とかじゃなくて、遠心クラッチの重りらしい。


奥には板バネとクラッチ板がある。
このバネも一枚じゃない個体とかがあるらしい。

一番奥には大きめのワッシャー、おわん型のアウタークラッチ、その向こうには小さ目のワッシャー。

とりあえず掃除する。
アウタークラッチの内側にはクラッチ板の削れカスが固着している。
コリコリするとペリペリはがれる。
パーツクリーナーでそこそこきれいにしてみた。

アウタークラッチの側面にあたる部分にもクラッチ板がある。
これはエンジン始動時に働くクラッチらしい。

各部を清掃して、組み直す。
どう組み付けたものだか悩んだが、アウタークラッチの中身を全部先に組み合わせる。

写真の左側一番上に見えている黒いドーナツ型の板が今回滑っていると思われる動力用クラッチ板なのだが、確かにすり減って段がついたようになっていた。
しかしどうも裏表の別がないようなので、つるっときれいな裏面が仕事をするように元々と裏表に装着してみた。

アウタークラッチとそれを挟むワッシャを車体に組み付けてから、そーっといい感じに中身を差し込む。


くねくねひねるとカチッとはまる。
ちゃんとはまったっぽいのでナットを締めつけてベルトをはめて、元通り。

試しに走ってみると、クラッチが滑らない。
走り出しが静かだ。
おまけにエンジンの始動性もよくなった気がする。

なおった、ってことでいいのかな。

やったぜ。

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