前回までのあらすじ:小型二輪AT免許を6発試験で取った→調子こいて普通二輪AT免許も5発試験で取った
動機
普通二輪ATの免許を取得したところで気づいてしまった。
うちのマンションは125㏄、すなわち小型二輪までしか置いてはいけないことに。
うちのマンションは125㏄、すなわち小型二輪までしか置いてはいけないことに。
普通二輪ATの免許は現時点で無用の長物なのだ。
駐輪場が狭いので、選ぶならなるべくスリムなバイクが望ましい。
選択肢を広げるべく、小型二輪MTに乗れるよう免許の限定解除試験も受けよう。
選択肢を広げるべく、小型二輪MTに乗れるよう免許の限定解除試験も受けよう。
しかし受付の人が申し訳なさそうに言う。
「普通二輪AT持ってたら小型二輪MTへの限定解除はできないです」
ということは?
「普通二輪AT→MTの限定解除審査を受けてください」
「普通二輪AT→MTの限定解除審査を受けてください」
かくして触れたことすらないマニュアル車の、しかも400ccのおっきなバイクにぶっつけ本番で乗る事態に陥ったのだった。
いくら何でも本当に触れたことのない状態ででかいMTのバイクに乗るのは無謀だろう。
準備
いくら何でも本当に触れたことのない状態ででかいMTのバイクに乗るのは無謀だろう。
触れるだけ触れるべくレッドバロンへ。
事態に同情したお店の人が親切に似たようなバイクにまたがらせてくれた。
励ましの言葉をくれるものの、「まあ無理だろうけどがんばれ」的なニュアンスがにじむ。
そりゃそうだわな。自分もそう思うもん。
励ましの言葉をくれるものの、「まあ無理だろうけどがんばれ」的なニュアンスがにじむ。
そりゃそうだわな。自分もそう思うもん。
- 本日の出費:受験料1400円
こんなものに乗れるの?自分が?乗るの?マジで?
いきなり本番でマシンを操縦するという中2病的シチュエーションを物語るナンバープレート。
そして審査開始。
ガンダム初めて動かしたアムロみたいな驚きが。「こいつ…動くぞ!」
そしてエヴァに初めて乗るシンジ君みたいなおぼつかなさ。「今は歩くことだけを考えて」と脳内リツコさんが言う。
続く一本橋、行ける!走れてる!クリア!
そして左に急転回!
そして左に急転回!
試験終了後のワンポイントアドバイスでMT乗るの初めてと告白すると試験官さんに「よく受けに来たなあ」と褒められた(褒められてない)。
でも走った。手も足も出ないわけじゃない。
もう一回受けることにした。
もう一回受けることにした。
第一回技能審査のまとめ
- 本日の出費:貸車料1450円 + 次回受験申請料1400円 =2850円
- これまでの出費:4250円
- 練習不足。と言えるレベルにもない。操作の習熟が必要
- 特にスラロームは8秒以内に通過しないと減点のところを12秒以上かけている
■第二回技能審査
結果
S字の後の信号待ちで減点超過で終了。
第二回技能審査のまとめ
- 本日の出費:貸車料1450円 + 次回受験申請料1400円 =2850円
- これまでの出費:7100円
- 操作の習熟不足
- コーナーで膨らみすぎとか指摘されるけどそれどころじゃない。走らせるだけで精一杯。
■練習1
審査毎の5分くらいずつしか乗れていない状況ではいつまでたっても習熟できない。
練習が必要だ。
MT乗車経験ほぼなしと伝えると最初は250ccのバイクで様子を見てくれた。いけそうなので400ccに乗り換える。
審査車両とおんなじCB400ってやつだ。
審査車両とおんなじCB400ってやつだ。
内容はといえば、滑らかに停止する練習に終始した。
あっという間の50分だった。
3コース。
あっという間の50分だった。
練習1のまとめ
- 本日の出費:練習料4500円
- これまでの出費:11600円
- アクセルもブレーキも繊細。原付と違って有り余るパワーを小出しにして走る感じが分かった
■第三回技能審査
3コース。
結果
初回で足をついた急転回を突破。練習の成果があった。
しかし踏切に差し掛かったところで減点超過で終了。
第三回技能審査のまとめ
- 本日の出費:貸車料1450円 + 次回受験申請料1400円 =2850円
- これまでの出費:14450円
- ちょっとは慣れてきたがまだまだ経験不足
- 相変わらずスラロームは規定時間内にクリアできてない
- 試験官さんには「小型MT取りたいのに普通MT取る羽目になった不憫な人」と覚えられている模様
■第四回技能審査
2コース。
S字を超えて一時停止で2速のまま発進、エンストで終了。
審査終了からの回送時、クラッチと左ブレーキを勘違いして路肩に突っ込んで転倒。
車両引き起こしを経験できた。
写真中央の路肩がその現場。
"私達教習指導員は
親切、丁寧をモットーに、あなたの目標が「少しでも早く」「少しでも安く」達成されますように努力しております。
あなたの運転免許取得のお手伝いに誇りを持っております"
頼もしい。
実際、指導員さんは親切で丁寧に、そして熱心に教えてくれていた。
実際、指導員さんは親切で丁寧に、そして熱心に教えてくれていた。
試験車両とか。
左急転回で足つき。初回と同じ。
第五回技能審査のまとめ
- 本日の出費:貸車料1450円 + 次回受験申請料1400円 =2850円
- これまでの出費:24650円
- 左急転回は右側の黒いコーンぎりぎりまで膨らんでも減点とらない、とコソっと教えてくれた
ここがその急転回箇所。
結果
また左急転回で足つき。前回と同じにして初回と同じ。
第六回技能審査のまとめ
- 本日の出費:貸車料1450円 + 次回受験申請料1400円 =2850円
- これまでの出費:27500円
- 二輪のコースで一番の難関は3コースの左急展開だと思う。急転回苦手?と試験官様に指摘いただいた
- スラロームはもうちょっとで規定時間内に走れそう
- 回送時に初めて40㎞/h出してみた。こわい
急転回個所の最大幅は自分の歩幅で10歩だった。それ以内の幅で転回しまくった。
練習3のまとめ
一本橋で落ちた。
急転回なくて残念もなにもそこまで行ってない。
急転回なくて残念もなにもそこまで行ってない。
かなりの強風だったのであおられてふらついた。
小型二輪の時から数えれば13回ぶりに落ちた。
「2コースだから今度こそいけると思ったのにねえ」と優しい試験官様。
第七回技能審査のまとめ
- 本日の出費:貸車料1450円 + 次回受験申請料1400円 =2850円
- これまでの出費:30350円
- スラロームは攻めすぎてたぶんテールがこすってた。けど規定時間オーバー
- 一本橋落ちてすごく後退した気持ちになった
■第八回技能審査
3コース。急転回の特訓の成果を見せる時だ。
結果
急展開突破!特訓の成果あった!
未踏ゾーンのクランクや坂道発進もクリア!これはいけるのか!?
しかし最後の課題、急制動で40km/hを出せてなくて終了。
メーターは見てたんだけどエンジンブレーキで35km/hまで落ちてたらしい。
写真はその急制動箇所。コーン通過時にノンブレーキで40km/hが要件。
第八回技能審査のまとめ
- 本日の出費:貸車料1450円 + 次回受験申請料1400円 =2850円
- これまでの出費:33200円
- もうちょっとだ
- でもやっぱりスラロームは時間オーバー
■第九回技能審査
2コース。
ここ最近、これで見納めかな、と思いつつ繰り返し見てる風景。
しかし寒い。みぞれが降ってきた。
路面状態が湿潤になったので急制動の距離が急遽伸ばされた。ラッキー!
慣らし運転の時点でこりゃだめだ、と思いつつも急転回のない2コースなので先へ進めた。
が、坂道発進でエンスト。終わった……。
しかし終了の声がかからないので怪訝に思いつつ先へ進む。
集中力は切れてしまったので直線での指示速度40km/hも出せてなければウインカーも忘れてる。
集中力は切れてしまったので直線での指示速度40km/hも出せてなければウインカーも忘れてる。
前回速度不足だった急制動だけはぶっ飛ばした。
ミッションコンプリート。
決算
この限定解除審査の総費用は34650円。
教習所へ行くよりは多分安いだろう。
しかし、この限定解除の前の小型二輪AT、普通二輪ATに合わせて53400円かかっている。
総合計では88050円。
最初から普通二輪MTを対象にして教習所に通うよりは若干安いかも?くらいの金額だ。
でもとても楽しかった。最初からこの試みは体を張ったゲームとして始めたのだった。
小型二輪ATから数えればちょうど20回の受験だった。半年以上楽しめた。終わるのはちょっと寂しい。
だけどさすがにもうこれ以上は試験受けないぞ。
こぼれ話
一番難しい試験
普通二輪MTの審査を受け続けていたが、最初から「普通二輪ATは受かってるんですよね?」と言われ続けた。
試験官さんたちが口をそろえて言うことには、一番難しいのは普通二輪ATだそうだ。
車体が長くて小回りが利かないからみたい。
「普通二輪ATキライなんですよ」とまで言い切る試験官さんまでいらっしゃった。
1コース
門真運転免許試験場、二輪コースは2,3の二つのコースがランダムに選ばれる。
ある日意を決して試験官さんに質問した。
「1コースはあるんですか?」
実は1コースは存在すると明かしてくださった。規定のコース数を用意しなければならない規則があり、それに則って1コースは設けられているのだと。
しかし3つもコースを覚えることは受験者に過ぎた負担となるだろう、との配慮から、設定のみ用意して運用はしない措置をとっているとのことだ。
やさしいなあ。
コメント
コメントを投稿